MTG「Unstable」に収録される黒赤の伝説神話人間ヴィラン
Baron Von Count(カウント男爵)
が情報公開されました!
Baron Von Count enters the battlefield with a doom counter on “5.”
Whenever you cast a spell with the indicated numeral in its mana cost, text box, power or toughness, move the doom counter one numeral to the left.
When the doom counter moves from “1,” destroy target player and put that doom counter on “5.”
(仮訳)
Baron Von Count が戦場に出たとき、(このカードのイラスト上の)”5”に破滅カウンターを1つ置く。
あなたがマナ・コストかテキスト枠かパワーかタフネスに「破滅カウンターが置かれている数字」を含む呪文を唱えるたび、破滅カウンターを1つ左の数字に移動させる。
破滅カウンターが”1”から移動したとき、プレイヤー1人を対象として破壊し、破滅カウンターを”1”に置く。(破壊されたプレイヤーはゲームに敗北する)
3マナ3/3の基本ボディに加え、
- CIPにて破滅カウンターをこのカードの”5”の上に置く
- カード中に破滅カウンターが置かれた数字を含むカードを唱えるたびに破滅カウンターを左に1ずつ移動させる
- 破滅カウンターが”1”から移動したとき、プレイヤーを破壊する(そのプレイヤーはゲームに敗北する)
という特殊勝利能力を持ったジョークセットならではのトンデモ効果を持った一枚となっています!
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【追記】
日本語名「カウント男爵」&正式日本語訳が判明しました!
【公式カード解説】
『フィフス・ドーン』で、私とアーロン・フォーサイス/Aaron Forsytheは《空虚への扉》というカードを作った。確か、最初のデザインは(現行テンプレートで)次のようなものだった。
〈殺戮機械/Killing Machine〉
{5}
[カード名]はタップ状態で戦場に出る。
{W}{W}{U}{U}{B}{B}{R}{R}{G}{G},{T}:クリーチャーやプレイヤー合わせて1つを対象とし、それを破壊する。
我々はこのデザインに満足していた。魅力にあふれていた。ここで、当時のルール・マネージャーであったマーク・ゴットリーブ/Mark Gottliebとのやり取りをドラマ調で再現してみよう。
ゴットリーブ:
これは魅力的ですね。カードにこういうことは絶対書けませんけど。
私:
なぜだ?
ゴットリーブ:
プレイヤーがゲームに負ける場合のテンプレートがあるんです。「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはこのゲームに敗北する。」というのが。
私:
だから? テンプレートが2つあってもいいだろう。
ゴットリーブ:
ルール上、プレイヤーを破壊するなんてことはできません。
私:
破壊できるさ。
ゴットリーブ:
その理由はなんですか?
私:
そのほうがかわいいだろう。
ゴットリーブ:
それはすでにテンプレートが存在する効果を表す新しいテンプレートを作る理由にはなりませんよ。
私:
プレイヤーは理解してくれるさ。混乱なんて生じない。それに、「クリーチャー1体とプレイヤー1人を対象とする。その前者を破壊するか、その後者はこのゲームに敗北する。」じゃあ意味がわからないだろう。
ゴットリーブ:
それなら、クリーチャーを破壊する部分を削除しましょう。ゲームに勝利できる選択肢があるのに、もう一方の選択肢を選ぶなんてありえません。
私:
プレイできるかどうかの話じゃない。プレイヤーが見て楽しくなるようにすることもある。面白いからな。
ゴットリーブ:
ありえませんね。この『フィフス・ドーン』のテンプレートの話はかなり遅い時期だったので、『Unhinged』に入れることはできなかった。しかし、次に銀枠セットを作る機会があれば、「プレイヤー1人を対象とし、それを破壊する」カードを入れようと誓ったのだ。
それから時が流れて『Unstable』のデザインのとき。我々は陣営を決定し、その中の1つ(卑怯な破滅軍団)がスーパーヴィランのものものになると決まった。「プレイヤー1人を対象とし、それを破壊する」ことができるのは、この陣営だろう。私が時間を費やしたことの1つが、各組織が異なった動きをするようにすることだった。卑怯な破滅軍団がスーパーヴィランの結社に運営されているというアイデアが気に入ったので、私はそれ独自のアーキタイプを作り始めた。
その中の1つが、(スーパーマンのレックス・ルーサー/Lex Luthorや、ジェームズ・ボンドの悪人の多くのように)自分の発明品を使って世界を支配しようと考える狂った発明家というものだった。我々は彼が破滅の日の機械を作り、その機械はプレイヤーを殺すことがあるというアイデアを気に入った。あとは、どうやってそれができるのかを決めるだけだ。一方、我々はそれと全く関係なく、プレイヤーが唱えたカードの数字を参照するというデザインを手がけていた。アートを記録のために使い、さまざまな数字を埋めていくという『Unhinged』の〈オ・オ・ア・タ・リ/B-I-N-G-O〉と似たものだった。
ある日、デザイン・チームの誰か(ダン・エモンド/Dan Emmond、モンティ・アシュレー/Monty Ashley、ビリー・モレノ/Billy Moreno、イアン・デューク/Ian Duke、それに私のうちの誰かだが、残念ながら誰のアイデアだったか思い出せない)が、カウントダウンにすればこの2つのアイデアを組み合わせられるのではないかと言った。破滅の日の機械というフレイバーとカウントダウンは完璧だったので、我々は降順に数を参照することにした。こうして、「プレイヤー1人を対象とし、それを破壊する」はたった13年で印刷に到ったのだ。
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