この記事では、
MTG「ゼンディカーの夜明け」の公式ストーリー
を一覧でまとめていきます!
目次
MTG「ゼンディカーの夜明け」ストーリー第1話:スカイクレイブの中心にて
ストーリー導入部
ナヒリは目の前に上昇したスカイクレイブを見つめた。広く散開し、堂々として、荒廃している。美しかった当時の姿を彼女は覚えていた。
彼女はアクームのとある途方もない断崖絶壁の上に立っていた。尖った岩が重力を無視し、指のように長く伸びている。足元には一面に溶岩が広がり、熱い大気が溶けた金属の匂いを運んできた。古のコーが築いたこのような要塞が、エルドラージとの戦いの直後にゼンディカーのあちこちに現れ始めたのだった。何世紀もの間忘れられていた、壮大な崩れかけの建築物が突然姿を現した。そしてその上昇と共に、その内にある秘密もまた姿を現した。
MTG「ゼンディカーの夜明け」サイドストーリー第1話:赤の経路
ストーリー導入部
タジームの大陸、ウマーラ川の深い峡谷の中を、二人組だけが鉤と綱を用いて飛んでいた。その二人、戦慣れしたコーと長身でしなやかなマーフォークが動きを止めるのは、振り子のようなスイング移動の合間だけだった。無重力状態の一瞬、それはまるで世界の全てが二人を中心に回っているように。ここゼンディカーでは、それもありうるのだ。
遠くハリマーの岸辺、その荒れ狂う海に確固として立つ彼らの家、海門。そこから何日もかけてマゴーシの上陸場へと辿り着き、それを最後の休息地としてこの数日間、二人はほとんどの時間を旅に費やしていた。とある落ちた面晶体の噂を二人は追っていた――忘れられて久しい世界のアーティファクトを。
MTG「ゼンディカーの夜明け」ストーリー第2話:ムラーサのスカイクレイブを目指して
ストーリー導入部
ナヒリは上機嫌で、同時に憤慨していた。上機嫌なのは、あの古の鍵がポケットの中にあるためだった。問題の解決策がすぐ手元にあるのだ。憤慨しているのは、先日のニッサとの冒険によって、ムラーサのスカイクレイブを単独で訪れても生き延びられそうにないと、この上なく明らかになったためだった。そう考えたくはなかったが、アクームのスカイクレイブでニッサがいなかったら、この鍵を入手はできなかっただろう。
幸い、そびえ立つ海門の入り口の前に立ち、ゼンディカーでも最高の冒険家たちが見つかる場所をナヒリは知っていた。
MTG「ゼンディカーの夜明け」サイドストーリー第2話:マゴーシの階段
ストーリー導入部
陽が昇るよりも早く、マゴーシの上陸場に朝の暖気が届いた。今の季節らしく、だが同時に快適ではなかった。二十人程のマーフォークから成る隊商が上陸場の囲いに群がり、柱平原の雄牛に荷を積んで固定し、この先の下り階段のために目隠しをした。彼方の地平線から太陽がじわじわと昇る中、マーフォークが連れた雄牛たち安全かつ冷静に下れるよう、アキリはや装具、目隠し、引き綱を確認した。マーフォークを率いるはザレスの担当だった。彼らは不安を見せていたが、ザレスは彼らを安心させるよう最善を尽くしていた。
「もし落ちるなら、川に向かってだ」 アキリが雄牛を確認しつつ歩いていると、彼の声が届いた。怯えた商隊長からひと続きの質問が放たれ、笑わずにはいられなかった。先程アキリは彼を安心させるために十五分を費やしていたのだった。
MTG「ゼンディカーの夜明け」ストーリー第3話:危険な登攀、長い落下
ストーリー導入部
登りながらナヒリは微笑んだ。ムラーサのスカイクレイブは頭上にそびえ、一歩ごとに近づいていた。まもなく、この次元のあらゆる傷が癒されるのだ。石成の核をもってすれば、乱動を消し去ってゼンディカーを数千年前の美しく平穏な場所へと戻せる。
記憶にある姿のように。
アキリ、ザレス、オラー、カーザの荒い息が背後から聞こえたが、ナヒリは危険なほど速い足取りを緩めなかった。目的地に到着するまでは。
そうではなく、彼女は石術で前へ前へと階段を作り出した。それは音を立てて滑り込み、彼女は一段飛ばしで登っていった。
MTG「ゼンディカーの夜明け」サイドストーリー第3話:リバールートの下に
ストーリー導入部
グーム荒野に広がる梢の遥か上空に、バーラ・ゲドのスカイクレイブが浮いていた。それは決して空を去ることのない大いなる月のように、瞬きもせずにオブーンをじっと見下ろしていた。敗北を認めてコーの街へ戻って来い、そう挑発するように。彼はその視線を受け止めずに目をそらし、ねじれた木の欄干から身をのり出すと、茂みの守護隊がリバールートの村から出発する様子を見つめた。十人程からなる部隊が森の地面を進み、茶と緑のつぎはぎの衣服は周囲に融けこんでいた。彼らはすぐに北へと姿を消し、オブーンは怒りが収まらないまま、リバールートの指導者とともに残された。
「オブーン、まだその時ではない」 ネザーンが言った。
MTG「ゼンディカーの夜明け」ストーリー第4話:苛む歌と囁く警告
ストーリー導入部
落下の感覚、アキリはそれを自身の腕力と同じほどに知り尽くしていた。頬を叩きつける風や、胃袋が浮く感覚に恐怖はなかった。ゼンディカーでも最高の綱投げである彼女は、遠い昔に学んでいた。時に、登るためには落ちる必要もあると。
だがこれまで、今回ほどいつまでも長く落下した経験はなかった。希望もなく落下した経験はなかった。
落下しながら、頭上でムラーサのスカイクレイブが小さくなっていった。もしも目を閉じたなら、空中遺跡から突き落とされる寸前の恐ろしい瞬間に見た、冷たく無関心な表情のナヒリとその手の核が浮かぶことだろう。
MTG「ゼンディカーの夜明け」ストーリー第5話:二人の守護者
ストーリー導入部
かつては仲間と思っていた二人と対峙し、ニッサは訝しんだ。ゼンディカーを離れたことが、そもそも大きな間違いだったのではと。
ジェイスとナヒリは目の前に立って、歌う都からの脱出の後で荒く息をついていた。自分の背後にはカザンドゥの森のエレメンタルたちがいた。力に満ちて、何十体と。
プレインズウォーカーにさえなっていなければ、これまでの過ちと失った友情に、ここまで胸を締めつけられはしなかっただろう。ギデオンの死を悼むことも、チャンドラの愛を失うこともなかっただろう。
MTG「ゼンディカーの夜明け」公式トレイラーPV
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